介護

角川書店出版「手紙~親愛なる子供たちへ~」より

親愛なる子供たちへ

こんにちは。

看護師のわかばです。(@wakaba)

私の好きな詩を紹介したいと思います。

何度読んでも心を動かされる詩です。

これから介護の現場に入られる方、そして既に介護の現場で働かれている方、そして自宅でご家族の介護をされている方にぜひ読んでいただきたい詩です。

自分が赤ん坊の頃のことや幼い頃のことはよく覚えていませんが、私たちは決してひとりで成長したのではありませんね。

必ず誰かが育ててくれて、今を生きています。

介護を仕事にされている方も、介護をご自宅でされている方も、時にくじけそうになることがあるかもしれません。

ああ、またオムツを換えなくちゃならない、さっき換えたばかりなのに。食事の介助、時間がかかるし沢山こぼすし掃除も大変だなあ。こちらの言うことを全然わかってくれない、ダメだと言っているのに一人で勝手に歩いて転んで迷惑をかける・・

でも私たちが赤ん坊の頃は、もっともっと大変な思いをして育ててくれたのかもしれません。

きっとそうだと私は思っています。

あなたはこの詩を読んで何を感じますか?

 

角川書店出版「手紙~親愛なる子供たちへ~」より転載 作者・不詳

年老いた私が、ある日 今までの私と違っていたとしても

どうかそのままの私のことを理解して欲しい

私が服の上に食べ物をこぼしても 靴紐を結び忘れても

あなたに色んなことを教えたように 見守って欲しい

あなたと話すとき、同じ話を何度も何度も繰り返しても

その結末を どうかさえぎらずにうなずいて欲しい

あなたにせがまれて 繰り返し読んだ絵本の あたたかな結末は

いつも同じで 私の心を平和にしてくれた

悲しい事ではないんだ 

消え去ってゆくように見える私の心へと 励ましのまなざしを向けて欲しい

楽しいひと時に 私が思わず下着を濡らしてしまったり

お風呂に入るのを嫌がる時には 思い出して欲しい

あなたを追い回し 何度も着替えさせたり 

様々な理由をつけて 嫌がるあなたとお風呂に入った 懐かしい日のことを

悲しい事ではないんだ 

旅立ちの前の準備をしている私に 祝福の祈りを捧げて欲しい

いずれ歯も弱まり 飲み込む事さえ出来なくなるかも知れない

足も衰えて立ち上がる事すら出来なくなったら

あなたが か弱い足で立ち上がろうと 私に助けを求めたように

よろめく私に どうかあなたの手を握らせて欲しい

私の姿を見て悲しんだり 自分が無力だと思わないで欲しい

あなたを抱きしめる力がないのを知るのはつらい事だけど

私を理解して支えてくれる 心だけを持っていて欲しい

きっとそれだけで それだけで 私には勇気がわいてくるのです

あなたの人生の始まりに私がしっかり付き添ったように

私の人生の終わりに少しだけ付き添って欲しい

あなたが生まれてくれたことで 私が受けた多くの喜びと

あなたに対する変わらぬ愛を持って 笑顔で答えたい

私の子供たちへ

愛する子供たちへ

 

 

介護系ナース
わかば
わかば 介護系ナース/ 精神科病棟、療養病棟、整形外科クリニックで勤務。派遣看護師として有料老人ホーム30カ所以上、デイサービス、ショートステイ、訪問入浴などで勤務しています。 介護士としての勤務経験もあります。 これまでの経験を生かして「派遣介護士 お仕事com」の運営をしています。
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